米国と中国の貿易摩擦や日韓の輸出規制、アメリカの保護貿易や移民の受け入れに対する規制
ヨーロッパの移民排斥の動きや英国のEU離脱など東西冷戦終結後の世界の秩序が
大きく変わり始めていることを感じます。

日本では労働力不足の中で外国人労働力を頼りにする方向に変わってきていますが
隣国の韓国とは関係悪化がとどまらない気配です。

国際社会で何が起こり始めているのでしょうか?
現代のグローバル経済の中で、大幅に所得を伸ばしたのは、先進国の一部の富裕層と経済発展しつつある
新興国の高所得層と中間層だけで、先進国の中間層は落ち込んでいます。

自由貿易のもとでは、国家と国家同士の所得の再分配は進みましたが
先進国の人と人同士の所得再分配は機能していません。

非正規雇用の拡大、外国人労働者の低賃金化により、中間層は外国人労働者との競争に巻き込まれ
低収入に強いられています。

そのメカニズムは、グローバル経済あるいは自由貿易の中で製造業は人件費の安い場所に移動するため
新興国の中間層の雇用が進み、仕事が得られる中間層の所得は増えていきます。

一方、先進国は非製造業が経済の中心を占めることから、資本を持った人、先端技術を持った人
新しいビジネスを構築できる人以外は、安い労働力との競争にさらされて
没落することになってしまいました。

自由なルールに基づく経済秩序が保たれることは、世界共通の利益であり
第二次大戦後は国際連合を中心に、ILO(国際労働機関)、IMF(国際通貨基金)
WHO(世界保健機関)、 WTO(世界貿易機関)などの機関が自由競争を前提に
世界の秩序が壊されないように安定的に調整されるようになりました。

しかし、自由な競争下では、競争に勝ち拡大できるところと、競争に負けて没落していくところの勝者と敗者の明暗を分けることになります。

記事投稿 西田

アイクラフトJPN・ベトナム株式会社(英語表記:iCRAFT JPN VIETNAM Corp.)代表取締役 西田俊哉
高い技術力を持ち、安定・成熟した日本と発展途上であっても、若々しくエネルギーに満ち溢れたベトナム
この両国のそれぞれの力をコラボレーションすることが、両国の発展にとって意味のあるものになっていくものを考えております。
ベトナムの今を、現地の生の声としてお伝えしていきます。