日系企業で製造業を経営しているベトナム在住のSさんという方から
以下のようなメールが入ってきました。
製造業の現場の悲痛な声を感じることができます。

「弊社は塗装会社をしており、売り上げの50%はサムスン向け携帯電話部品です。
今回の武漢肺炎の影響で、4月中旬から仕事が0になりました。
在庫があまりにも残っている状態です。
バクニンのサムスン本体、下請け会社を含み
4月中旬には10万人以上の雇用がなくなったと聞いています。

私達の会社は孫請けですので、サムスンの第一次ベンダーから仕事を貰っており
その第一次ベンダーGrが1.4万人の従業員を保有していましたが
4月中旬には1万人の首を切っています。
現地採用の韓国人も同様に切られたようです。

サムスンの高級モデルの定価は約15万円/台しますが、高級モデルはすべて生産ストップ。
新規モデルの廉価版に切り替えていくようです。
ベトナム人も仕事がなくなり、ベトナム国内の景気も大いに下がる可能性ありです。

ハノイ地域の縫製業も、米中経済戦争の影響で仕事が有り余るほどでしたが
欧米の仕事が激減し、どこの会社も80%以下のキャパになっています。

ベトナム国内向けとして、弊社はホンダのバイク部品の塗装をしていますが
生産計画が落ちています。
国内消費が小さくなることを見越しているようです。

ベトナムの製造業の現場の声ですが、このような状況が世界各地で起こっているものと思います。
狭い範囲の災害であれば代替地で補うことで回復が早められますが
今回は世界規模の禍ですので簡単には回復できないでしょう。

記事投稿 西田

アイクラフトJPN・ベトナム株式会社(英語表記:iCRAFT JPN VIETNAM Corp.)代表取締役 西田俊哉
高い技術力を持ち、安定・成熟した日本と発展途上であっても、若々しくエネルギーに満ち溢れたベトナム
この両国のそれぞれの力をコラボレーションすることが、両国の発展にとって意味のあるものになっていくものを考えております。
ベトナムの今を、現地の生の声としてお伝えしていきます。