
人口減からの労働力不足
外国人の労働力が必要になっているのは、日本が労働力不足に陥っていることの現れです。
なぜ日本は労働力不足になるのでしょうか?
第一の要因は人口減少でしょう。
生産人口に当たる15歳から65歳までの人口はどんどん減り始めています。
団塊の世代の多くが労働市場から退場していることもあり、結果的に人手不足になっています。
特に大都市圏以外は若年層が少ないため人手不足の傾向が強くなっているでしょう。
売り手市場の偏り
第二に、就活市場が「売り手市場」と呼ばれるようになっていることです。
そのため求職者が求人を得られるようになっています。その結果、不人気の業種・業界の求人は自然に淘汰されてしまいます。
また、新卒の若年層は公務員や大企業志向が強く中小企業は不利な状況に立たされます。
SNSでネガティブ情報が顕在化
第三に、労働時間、労働環境、賃金が見劣りする企業は求職者が集まらない状況になっていることです。
それらの企業の一部は、ブラック企業とも言われ口コミの影響もあり、応募を避けられるようになります。
課題山積の人材採用
特に人手不足の傾向が顕著な傾向をキーワードで表すと次の通りです。
「地方企業」、「中小企業」、「労働条件が悪い企業・職種」、「賃金が安い企業・職種」ということになります。
以前3Kの仕事という言葉がありました。
きつい、汚い、危険の頭文字をとった言葉です。
今でいうと3Kに田舎、中小、低賃金が重なると人材採用することはますます厳しくなります。
日本の就労人口の中で、以前に比べて「シニア(高齢者)」や「女性」が増えていると思いますが、さすがに3Kの仕事に就くことは難しい事情があります。
人材難の採用のこれから
その分野の人材難を救っているのが、技能実習生などの外国人ということになります。
しかし、外国人とはいえ、3Kや条件が悪い労働環境で働くことは避けようとします。
今は技能実習生は転職ができない制度ですので、縛り付けられているだけですが、情報交換が得意なベトナム人は劣悪な労働環境の職場にはいかないということになっていくだろうと思います。
現実にベトナムの都市に住む人たちは技能実習生に応募しなくなりつつあります。
日本に行っても幸せになるわけではないと感じ始めている人も増えています。

アイクラフトJPN・ベトナム株式会社(英語表記:iCRAFT JPN VIETNAM Corp.)
代表取締役 西田俊哉
高い技術力を持ち、安定・成熟した日本と発展途上であっても、若々しくエネルギーに満ち溢れたベトナム、この両国のそれぞれの力をコラボレーションすることが、両国の発展にとって意味のあるものになっていくものを考えております。ベトナムの今を、現地の生の声としてお伝えしていきます。