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第4次産業革命の歴史
第4次産業革命の流れ
何故今、第四次産業革命と言われるか?
第四次産業革命の核となるスマート工場とは

第4次産業革命の歴史

第1次産業革命:機械化が進み効率化開始

第2次産業革命:効率化を受けての大量生産の時代

第3次産業革命:コンピュータで自動化の時代

第4次産業革命:データ活用の時代(スマート工場)

*スマート工場とは:高度なFA(工場自動化)を実現した上で、工場内の機器や設備を相互に接続し、IoT (設備と設備、設備と人を繋げる) 化することで生産革新を実現する工場。

第5次産業革命:生体管理まで進化(スマートセル)

*スマートセル(賢い細胞) 「高度に機能がデザインされ、機能の発現が制御された生物細胞」と定義。

DNA、RNA、たんぱく質、代謝物当の生物情報に情報処理技術を適応して、遺伝子のバイオ技術利用する産業。

第1次産業革命:18世紀の蒸気機関による機械化の時代
これまで人力で行っていた作業の多くを機械で行えるようになり、
大幅な効率化を図ることに成功。
 
第2次産業革命:20世紀初頭の電力による大量生産の時代
化学・電気・石油・鉄鋼の各分野における技術革新が大幅に進み、工場における大量生産が可能。

第3次産業革命:20世紀後半のコンピュータによる自動化の時代
日本における高度経済成長期とほぼ同じ時期に勃発し、電子工学、情報技術といった高度な技術が産業に応用され、コンピューターが実用化。
 
これら3種類の産業革命を経て発展している

第4次産業革命では、IoT、ビッグデータの分析能力の向上、AIの実用化などがその特徴。第3次産業革命で培った高度な技術を凌駕する技術が、各分野で応用されることが予想。

第4次産業革命の流れ

諸外国も含め、第4次産業革命の流れとして既に取組が始まっている

第一はデータの解析結果を様々な形で活用
製造業者による自社製品の稼働状況データを活用した保守・点検の提供、ネット上での顧客の注文に合わせたカスタマイズ商品の提供

第二は、シェアリング・エコノミー
インターネットを通じて、サービスの利用者と提供者を素早くマッチングさせることにより、個人が保有する遊休資産(自動車、住居、衣服等)を他者に対して提供したり、余った時間で役務を提供するサービスである。

第三は、AIやロボットの活用である
具体的には、AIを使った自動運転の試行実験、AIを活用した資産運用、介護などでのロボットによる補助の活用等の事例がある。

第四は、フィンテック(FinTech)の発展である。

フィンテックとは、金融を意味するファイナンス(Finance)と技術を意味するテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語

何故今、第四次産業革命と言われるか

ひと昔前は高額で技術的に難しかったことが、技術進歩で環境が整ってきた。

  • 格安な通信費用
  • インターネット技術の進化
  • センサー類の低価格化
  • クラウドサーバーの躍進

IoTをツールとして活用することで、自動化、既存業務の改善、課題解決、新規事業の創出につながる。これからは、集めた大量のデータから価値を見出しビジネスにつながる。

これが、第四次産業革命と言われるゆえんである

出典:総務省ホームページ (IoT機器等の適正利用のためのICT人材育成)

第4次産業革命は「21世紀のIoTによる製造業の革命」という訳です。すなわち、100年単位で起こる産業の大きな変革の波が訪れようとしているのです。

第四次産業革命の核となるスマート工場とは

 

スマート工場を実現する3つのポイント
単なる工場のIT化は今までもやってきたはずですが、何がどう変わっていくのでしょうか。 

ポイント1. センサーネットワークによる徹底した自動化
スマート工場は工場内のさまざまなセンサー、製造装置(製造、制御、電力)などをネットワークで接続し、製造工程の情報をリアルタイムで取得し共有でき、部品システム、受発注システムなどが連携して動作する事が可能になります。

ポイント2. ビッグデータとAIを駆使して品質向上
生産現場では大量のデータを収集し、蓄積しこれらのデータをAIで分析することで、今までできなかった生産性向上、品質向上を実現することができます。不良品原因分析や作業員最適配置、生産計画の見直しなどを分析し自動的にフィードバックすることができるようになります。

ポイント3. 「つながる工場」を可能にするデータ標準化とサプライチェーンの統合
部品を調達する下請企業とも統一されたデータでやり取りできるよう、システムを統一する必要があります。こうなるともう、一企業だけの取り組みでできる領域を超えてしまいます。このように複数の企業にまたがって繋がる仕組みを構築することを可能にするため、スマート工場のための標準化の検討が進められようとしています。

スマート工場はできるところから取り組もう
これまで説明してきたスマート工場ですが、これらの設備をすべて見直すことになれば、莫大な費用と時間がかかってしまうでしょう。
すぐには実現できなくても、長期的にはスマート工場への流れは続いていくものと思われます。千里の道も一歩から。

先を見据えつつも、まずはできるところから取り組むのがいいでしょう。