当たり前の価値とは?
出来て当たり前! あって当たり前!
「当たり前」とか「当然」「普通」….
と言った言葉は、何ら付加価値のない物やサービスを表現しているように思われます。
カール・アルブレヒトのサービスマネジメントでは
「期待価値」レベルのサービスとされています。

しかし「当たり前」は、世の中のスタンダードで
誰でも出来る簡単な事? ばかりでしょうか
「当たり前」の意味を今一度考えてみたいと思います。

総務FMの仕事には、サービスを受ける側からはすれば「当たり前」と
思われるものが沢山あります。
オフィスがあるのは当たり前、机椅子があるのは当たり前
快適なエアーコンディションや執務環境もあって当たり前
イベント運営や社内広報活動も出来て当たり前!…. といった具合です。

総務部門の目標設定時には、経営からも同様に見られがちです。

「出来て当たり前」と思われている仕事は、付加価値貢献はなく
「普通」の評価にしかなりません。
少しでもトラブルを起こすと減点評価となります。
こうした悔しさは、総務FM仕事をしている誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。

日本の組織社会に於いて、総務は「縁の下の力持ち」と言われます。
表立った目立つ活躍場は少なく、地味で雑用的な仕事をしていると思われる傾向は
残念ながらどの業界、業種でも共通しています。

私は、「当たり前力」とは「出来て当たり前」ではなく
「当たり前のように出来る」力だと思っています。
何事も「当たり前」の裏には人々の英知と工夫
そして技術力や創造力に支えられたワーカーの汗と努力が存在しています。

総務部門が担う「場」創りのミッションは、ナレッジワーカーの気持ちに寄り添い
彼らが当たり前と感じるサービスを不断の努力と工夫により
さりげなく提供する事にあります。
「当たり前力」とは「総務力」と言い換えられます。

当たり前力=総務力のサービス価値が正しく認識され
企業活動における欠くべからざる経営基盤として評価されるように
これからも尽力してゆきたいと思います。

記事投稿 岡田

「総務革命エバンジェリスト」
元スクウェアエニックス米国法人社長、株式会社HLD Labを立ち上げ
幸福価値創造コンサルタントとして活動中。併せて、一般社団法人日本ライフシフトト協会理事で活動中