「Kaizen(カイゼン)」は世界共通語

最初の投稿は、「現場改善(第1回目)」です。

甲斐善之助がご紹介します。

現場改善は、日本の製造業の工場が発祥で、現場で働く仲間同士で「昨日より今日、
今日より明日の作業を安全で楽にしよう。」と日々工夫をし続けた結果が、品質の安定
と生産性の向上に結び付き国内外で広く評価され、「Kaizen」という世界共通語
になるまでに至りました。

この現場改善を言い換えると「現場で見つけた問題を解決する」ことです。
問題を辞書で調べると「あるべき姿と実際との差」と記されていますが
現場においては、「目標値と現状値との差があること」が問題に当てはまります。

現場改善の第一歩

現場改善の第一歩は、まず問題を見つけることですが、
「現状は見ればすぐに分かるけど、目標がないので差があるのかどうか分からない。」
という状況も想定されますが、ご心配なく!

皆さんが現場を見て「この状態は正常です。」と言い切れない場面をすべて異常(問題) と捉える様にすれば、正常か異常か?、問題があるのか?ないのか?
物凄くハッキリするでしょう。

現場改善の取り組み優先度

問題が見つかったら次は、どのテーマを優先的して現場改善に取り組むべきかです。Q(品質)C(原価)D(納期)は、社内でよく聞くキーワードですが、皆さんは 何のテーマを優先すべきだと思いますか? 

少し考えてみましょう!

問題の悪さ加減を指数で示すFMEAという手法があり、私は有効性を高く評価 していますから皆さんにぜひ利用していただきたい手法ですが、今回は時間の都合でまたの機会にお楽しみとして、別の目線でテーマの優先をお伝えします。

働く職場での安全第一

皆さんが働く現場には、ミドリ十字の旗が掲げてあるでしょう。
それを注意して見ると「安全第一」「品質優先」の文字が添えられていることをよく 目にします。

これは仕事をするうえで何よりも優先されるべきは労働者の「安全」だということを 工場全体に示す目的です。
また、私生活においても同様に「安全と健康」が最も大事なことです。

顧客の満足度

仕事をするうえで安全と同様に優先されるべきテーマは「品質」(Q)です。
ここで言う品質は、狭い意味での品質、即ち自社が市場に提供する「製品」や「サービス」の質を顧客に満足して貰うことが対象になります。

顧客の満足度を問うという意味においては、納期(D)も含めて評価されます。
因みに広い意味での品質は、ISO9001で定める様に「経営の質」を指します。

「企業の目的」って何

突然ですが、ここで少し脱線をしますが、皆さんは「企業の目的」って何だろう?
と考えたことがありますか、最初に何が頭に浮かびましたか??

企業 = 利益 ですか???

某先生曰く「企業の目的は、社会的に貢献する責任を果たすこと」だそうです。
社会的責任を果たすためには、会社は長期的に存続する必要があり、 会社が長期的に存続するためには、長期安定利益と短期最大利益が必須になる。
という関係性があります

それを踏まえて、次に優先されるべきテーマは、「原価」(C)です。
売上 - 利益 = 原価 の式が示す様に自社の経営幹部が「今期は何をいくら売って、 いくら儲けるのか」と立てた事業計画が成立つ様に事業部門は「原価」を設定します。

よって、事業活動を通じて原価が計画よりも高いと利益が減り、逆に原価が下がれば利益が増し、利益が増せば皆さん大切な給与や賞与に反映するという関係です。

原価に関連性が高くよく聞く「生産性」とか「付加価値」がありますが、これがまた 分かっていそうで分からないキーワードですから「今さら聞けない○○シリーズ」で取り上げて参りたいと思います。

今回の投稿は、テーマ選定のところまでで失礼をして、次回の改善活動の管理サイクル(PDCA)に乞うご期待!

また、皆様から「改善に係るこんなキーワードの解説を頼むよ。」というリクエストもご遠慮なくお申し付けください。

心よりお待ち申し上げます。

甲斐善之助